簿記とは?
「簿記」とは、文字どおり、帳簿に記録することです。
帳簿というのは会計帳簿のことですから、金額(円)で記録します。
ここまでは、単式だろうと複式だろうと、同じことです。
では、何が違うのか?
単式簿記とは?複式簿記とは?
「マニュアル」では、
複式簿記=経済取引の記帳を、借方と貸方に分けて二面的に行う
と定義しています。

「借方」「貸方」については、「複式簿記とは?~単式簿記との違い」のページの解説をご覧ください。
例えば、庁用車の購入の場合~単式簿記では
例えば、職場で事務用に使うボールペンを¥100で購入するとします。
(こんな小ロットで伝票切ることしないでしょうが・・・)
支出伝票を使って、使い道は「需用費」の「消耗品費」でしょうか。
次に、100万円で庁用車を新調したとします。
金額は大きいですが、やはり支出伝票を使って、使い道は「備品購入費」ですね。
100円の消耗品も、100万円の庁用車も、どちらも「~費」つまり費用として伝票切ります。
これが、単式簿記です!
つまり、公金を「何に使ったか」という側面だけを記録しています。
金額の多寡はありますが、どちらも「公金を支出した」という会計処理をしています。
これが「現金主義」です。
例えば、庁用車の購入の場合~複式簿記では
これに対し、複式簿記では、
100万円の価値の車と、100万円を等価交換する
という伝票の切り方をします。
上のポンチ絵のように、
(借方)車両100万円/(貸方)現金100万円
という伝票の切り方をします。
つまり、備品を購入するのは、費用じゃないんです。
公金である現金を支出しても、代わりに同じ価値の車が、公有財産として入ってきます。
これが「複式簿記」です!
このような伝票の切り方をすることで、従来の「備品購入費」(単式簿記)での切り方と何が変わってくるのか?
「備品購入費」では、現金を支出した年度の歳出決算書にだけ、「備品購入のために100万円支出した」という記録が残りますが、その100万円の車両については記録がのこりません。
(別途重要備品なので「備品台帳」「公有財産台帳」には記録するでしょうが、あとは台帳単独での記録となり、決算書とはリンクしなくなります)
これに対し、複式簿記による伝票の切り方では、現金の支出と合わせて、「車両」という固定資産として、廃棄するまで、決算にもリンクし続けることになります。
そして毎年、「減価償却」という、現金の支出を伴わなう伝票処理が発生し(面倒ですが)、廃棄する際にも、簿価をなくすという伝票処理が発生します。
これが、従来の単式簿記であれば、この車両を廃棄する際に、廃棄処分費用という現金の支出がなければ、伝票切ることはしませんよね。
これが、現金主義との違いになります。
ストックとフロー
「マニュアル」では、複式簿記では、「ストック情報の把握」が可能になると言っています。
現金の収支(=収入-支出)はフロー情報です。
従来、伝票や決算書に載ってこなかった、先の例の車両といった資産や負債(の現在の残高)をストック情報といいます。
市民に対し、今年度の公金の収支がどうだったかというフロー情報だけでなく、いまある公有財産の価値や借金の残高がいくら残っているのか、といったストック情報も提供する必要がある、ということですね。